砂漠の民に憧れて、ラクダと一緒に砂漠を旅することにした冒険家だけど①

今回はラクダと一緒にサハラ砂漠を冒険した時の話をしていこうと思う
長いから５スレくらいに分けて書いてく

今回のスレは、ちょっと雰囲気変える試みで日記っぽい感じで書いてくことにした
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■11月10日 晴れ
アフリカへ向けて、ついに出発
冒険の舞台は北アフリカ、チュニジア

エジプト、モロッコでは日本人宿に泊まったしその他の国でも日本語話者に序盤で会う展開ばかりだったけど、今回はきっとそうはいかない
今までで一番、難しくて危険な冒険になるに違いない
滅茶苦茶ワクワクする

チュニジアの言語は、直前まで別の冒険や連載で忙しくてほぼ勉強できていなかいけど、大丈夫だ
言語習得のスキルはカンストしているし、どうせ到着後、すぐに話せるようになる

成田空港の待合所でオムライスとビールを食べて腹ごしらえ
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離陸

今回の冒険はこれまで以上に死ぬ可能性が高いけど、日本には家や財産など何も残してきていないからなんの心残りもない
離陸の瞬間、頭を無意識に圧迫していた物が無くなって、自由になり力が抜ける、そんな感じがした
…うん、いつものことながら、気持ちいい

まずは乗継のためにカタールのドーハへ
機内食はクリームパスタ(飲み物はスクリュードライバー)、デザートはグリーンティーとチョコのムース
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成田空港の免税店エリアのバーではカルボナーラが売り切れだったから凹んでいたけど、好物のクリームパスタとスクリュードライバーがここで出てきたからプラマイプラスだ

12時間半後、ドーハ空港到着

空港内には大きな木製の人形
これなんだろう、既視感ある

喉が乾いていたけど、500mlのポカリが500円近かったから冷水機で我慢だ
やっぱり中東は空港内外問わず物価が高そうだ
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■11月11日 曇り
ドーハからチュニジアの首都、チュニスへ

飛行機内では隣の席にチュニジア人の若い女性が座っていて英語も話せるようだったから、チュニジアについて色々と訊くいい機会になった
機内食はオムレツとパン、デザートにヨーグルトとフルーツ
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地中海を経て、チュニスに到着
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日本円含めて一銭も持っていなかったから、まずは現地ATMでキャッシングをしないといけない
カードキャッシングした後に振込ですぐ返済すると、両替よりもずっと手数料を抑えることができる

バックパックのピックアップエリアのATMは引き出し金額の上限が低すぎたから、外の空港内のATMで現地通貨を引き出す
1ディナール＝38円くらいか

そのままスマホのSIMカード契約
1ヶ月25GBで約1100円

…ううん、ずいぶん高い
キルギスなら25GBを300円と少しで買える

空港を出て、町を目指す
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次は今日の宿探しだ

一応2件ほど目星はつけてあったから、そこへ行って泊まれそうなら泊まることにする

空港から町へはバスが出ているというネット情報があったけど、空港の人やチュニス在住の方何人かに聞いたところ「そんなものは無い」とのことだった
工事中か何かなのかもしれない

タクシーは獲得経験値が少ないから除外

1kmほど歩いて、メトロ駅から市街地へ向かうことにした
メトロというと地下鉄だけど、こっちでは路面電車のことを指すらしい

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チュニジアの町並みはカメルーンのそれにとても良く似ていた
空港の着陸場所含めて周りには雑草が生い茂り、起伏のある地形だ
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ここチュニスは地中海に面していて雨がよく降るらしく、ところどころに水たまりもあった
ただし高層ビルもたくさんあって、メインの通りだけはとても綺麗に整備されていたりする

メトロ駅に着くと「乗りなよ！」と人々が誘導してくれて、無事、市街地へ向かうものに乗ることができた

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メトロからホテルまでは、車内で知り合ったアイメンという青年が案内してくれた
アイメンは大学で農業のエンジニアとして学んでいるらしい
めっちゃ親切だ
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さらに、彼の親はチュニジア南部の町タタウィンの出身らしく、砂漠についてもよく知っているみたいだ
SNSを交換して宿前で別れる

宿は一泊1100円と少し高めだったけど、初日だからいいか…と考えてそこで寝ることにした
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これから1,2ヶ月かけて、情報収集をしながらこの国に馴染んで目立たなくなれるよう努力しないといけない

ジュース屋て売ってたバナナジュース
90円くらいで高いけど、キンキンに冷えててめっちゃ美味い
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■11月12日 雨
今日は地中海を低気圧が東進している影響で、強めの雨が降った
地中海は波高が6mもあって大しけらしい

夜になれば雨があがるだろうから、それまでは部屋でチュニジア語を勉強して過ごそう

ちなみに宿は昨日の夜別のところを探し当てていたから、今日からは900円ほどで泊まれる別のところに泊まることにした
昨日出会ったアイメンによるとチュニスでは日曜日に犬猫が売り買いされる市場が開かれるらしいから、ひとまずそれまではチュニス近辺にいることに決めた
ラクダは居なくとも、チュニジア人の動物に対する考え方や動物の価格帯を知る上では良い機会になりそうだ

時間はたっぷりあるから、その後、少しずつ南下すればいい
いきなり本命の町へ行って交渉するより、相場や現地の言葉の知識を蓄えてから行った方が絶対に良い

今回の冒険は今までとは違う特別なものだ
自分の存在に決着をつける為のものだ
たとえ冒険を成功させる上で不要だったとしても、じっくりと時間をかけてたくさんの人とコミュニケーションを取りながら一歩一歩進んでいく、そんな冒険が、おれには必要だ

【リアルRPG 砂漠編１】チュニジアの首都チュニスに到着！　まずは宿探し！
https://youtu.be/OSxOhW7ivm4

■11月13日 快晴
チュニスから20kmくらい離れたところにある町、シディ・ブ・サイドへ日帰りで行くことにした
チュニスから電車1本で行くことができて、運賃は30円くらいだ
途中でチュニス湖という湖を横断でき、眺めは中々綺麗だった

おれと同じ2等車両に乗り込んでいた若者のグループが、本来しまっているドアを開け放ち、走行中に外の壁を蹴ったり加速時にどこまで走ってついて行けるか試したり、アクロバティックに楽しんでいた
楽しそう

到着

シディ・ブ・サイドはモロッコのシェフシャウエンと同じく「青と白の町」だ
ヨーロッパのお金持ちたちの別荘地として大人気らしい
正直、シェフシャウエンよりもコントラストが高く、青と白の統一感も上だったから、綺麗さで言えばシディ・ブ・サイドの方が上位に来る気がする
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観光客がたくさんいて、恋人と2人で訪れている人も多いようだった
チュニジア人と思しきカップルも堂々と手を繋いでいたから、イスラム教の国としてはかなり性に関して開放的な国なのかもしれない

どうしてるの今？
アフリカ？

キルギスお気に入りなんだなｗ

なんでアフリカからキルギスなんだ

あと、しばらく前からアフリカでは(少なくともチュニジアでは)コロナの影響でアジア人差別が加速してるし住み心地めっちゃ悪いから移動したってのもある笑

キルギスには日本人みたいな顔のキルギス人たくさんいて馴染めるし、そもそも親日国家で寿司屋さんとかいっぱいある感じだから楽に過ごせる

■11月14日 晴れ
今日はネーブルというチュニスから南東へ50kmほど離れた町へ行く
ネーブルでは皿が有名で、明日の午前中に市場があるらしいのでそこへ行くために今日向かうことにした
別に行かなくてもいい場所ではあるけど、あちこち行ったほうが集まる情報の質は高まるし、語学のレベルアップも早い

この頃はチュニジア語の語彙もかなり増えてきて、単語や決まったフレーズ以外の文章も話せるようになってきた
フランス語もかなり思い出してきたから、何かを探したり、簡単なコミュニケーションを取る上で困ることはなさそうだ

ネーブルへ向かうバスの中で、ネーブル出身のイヴァという女性と隣合い、明日の市場の場所や安いホテルのありそうな場所を教えてもらえた

到着

ネーブルの町は思ったよりも都会で、観光地としてある程度栄えているようだった
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イヴァと別れて宿を探す
結果、760円くらいで泊まれる宿を発見

シャワー付きでこの値段なら満足だ

■11月15日 晴れ
朝、ネーブルのスークを見に行く

綺麗な柄の皿や革製品が並んでいるようすは中々圧巻だ
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スークを抜けた辺りで、付近に家畜がいるような気がしたので探してみることにした

主に臭いや風景を頼りに探し歩いてみたところ、動物市場の会場を探し当てることができた

2年前と先月の2回、キルギスで色々な動物を探し歩いていた経験のおかげで、動物探しに関してはかなりレベルアップできていたらしい
ただし動物市場は早朝に行われていたようで、会場には羊やヤギが少しいるだけだった
残念

とはいえ、羊やラクダについておおよその価格相場が聞けて情報収集できたから成果としては十分だ
キルギスより羊が少ないので羊は割高だったけど、ラクダは想定していた通り、小さいのは5～6万円、大きいものでもまあ15万円ほどあれば何とかなりそうだった

実際に買う時はもっと南の砂漠の町で買うから、もう少し安くなるかもしれない

夕食に180円くらいでピザを食べていると、相席していたおばちゃんが「息子に似てる！」と言ってくれて、サンドイッチを一つ分けてくれた
チュニジア人の息子さんがどんな顔かはわからないけど、なんだか得した
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ラクダと一緒にって原点回帰やん(´・ω・`)。
コロナで熱出しても平熱だってゆわれて終わりやで(´・ω・`)。

■11月16日 曇り時々雨
来たのと同じようにバスに乗ってチュニスへ

明日の犬猫の市場を見に行くためだ
ちなみにチュニス滞在はいったん明日で終わらせて、次はスースという110kmくらい南の町に滞在する予定だ
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前に泊まっていた宿以外の宿はないかと聞き込みをしていると、40歳くらいのおばさんが「息子みたい！」と言ってくれてイチゴ味の飲むヨーグルトをくれた
よくわからないけど、ありがたく飲むことにする

結局、前に泊まっていた宿がいいという結論になり行ってみると、今ならシャワー無しで1泊570円の部屋があるとのことで、そこに泊まることになった
すぐ隣の部屋に泊まっていたイギリス人のおじさんが話好きで、チュニジア滞在ももう数ヶ月に及んでいるようだったから、チュニジアについて色々教えてくれた

やはり事前に調べていた通り、「砂漠の入り口の町」として主要なのは北から順に「トズール」「ドゥーズ」、そして最も南にある「タタウィン」の3つのようだ
これらは北西から南東にかけて斜めに並んで分布していて、それぞれが砂漠地帯に隣接しているようだ

これらの中のどこかでラクダが買えればいい

また、少なくともこのチュニスは夜かなり治安が悪いという印象を持っていたけど、どうやらほんの2週間前にすぐ近くの裏通りでナイフによる無差別暴行事件が発生したらしい
やっぱりこの辺りは現地人でも夜は危険のようだ
モロッコの北端の町タンジェと同じく、夜は大きめの刃物を持ち歩いた方が良さそうだ
タンジェでは現地の若者も服の下にマチェットを忍ばせていた

ちなみに、ネーブルでの経験からここチュニスでも羊などを売り買いする市場が開かれるんじゃないかと思ってさっき改めて情報収集したところ、思った通りあるようだった
早朝のみの市場で、ここからは少し遠くバスで行くのが良いとのことだった

明日は5時過ぎにはに起きるようにしよう
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■11月17日 曇りのち晴れ
朝、5時半過ぎに出発して家畜市場の場所を目指す

どの辺りかも分からなかったけど、道行く人に確認して、バスやメトロで行けることが分かった
早速メトロに乗ってその場所へ向かう

降車後、「ここを真っ直ぐ行けば市場がある」という風に聞いていたのでしばらく真っ直ぐに歩くことにしたけど、どうやらそれは正確な情報では無かったらしい
途中、「こっちに動物がいそうだな」と思う脇道があって、そこへ入っていき進むと動物市場の会場に辿り着くことができた
初見でそれに気付けたのは、今まで色々な国で度々動物を探し回った経験があったおかげだろう

ネーブルの時といい今回といい、ここにきて「動物を探し当てる」スキルが覚醒したらしい
動物を連れることの多い冒険家としては最も重要なスキルの一つだ
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到着したのは6時過ぎで、市場の守衛の人によるとあと2時間くらいしないと始まらないとの事だったけど、見るだけなら…と羊たちがいる家畜小屋へ連れて行って貰うことができた
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そこでは既に何人かの飼い主たちが準備をしていたから、話しかけて動物たちの相場を教えて貰うことにした
首都だからかなり割高かと思ったけどそんなことはなく、ラクダも含め家畜たちはネーブルで聞いた時とほぼ同じ値段だった

どうやらラクダが来る市場もあるらしく、明日開催されるらしかったけど、チュニスでラクダを買うつもりはなかったし相場が知れれば充分だったから先へ進むことにした

出発前、最後にチュニスの街中でメインの日曜市を見て回る

日曜市ではたくさんの犬や猫が個人売買がされていて、野外ペットショップのような異様な光景だった
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その後バスへ乗り込み、次の目的地、スースへ！

【リアルRPG 砂漠編２】まずは情報収集！　シディブサイドや首都近辺で、観光と家畜の相場確認
https://youtu.be/X9Q8QSzvMxo

これから世界中が大冒険をすることになりそう

コロナのせいで